スキップしてメイン コンテンツに移動

たたいて壊せ!シンコデマヨとピニャータを解説

五月五日と言いますと日本ではこどもの日ですが、ロサンゼルスでもとある祝祭行事があって賑やかな1日になります。それはCinco de Mayo(シンコ・デ・マヨ)と呼ばれるメキシコに起源を持つお祭りです。


5/5はこどもの日だけじゃない!叩いて叩く謎の奇祭


メキシコに隣接し、メキシコからの移民の方も多いロサンゼルスでは現地より盛り上がりを見せていま
その祭りで何をするか、なのですが代表的なものにピニャータと呼ばれる木などに吊るした箱をただひたすらに叩く、という催しがあるのです。




この箱を手作りする家庭もあるそうですが、最近では様々なキャラクターを形どったものもあって、ピカチューなどの愛らしいキャラクターもあるわけですが、それが無残な姿になるまでボコボコに某で殴るのです。
箱にはお菓子など詰められていて、みなさんこの中身を目当てに容器がこうまでボコボコになるまで破壊活動に及ぶのですが、実はこのピニャータのルーツは意外なところにあるようなのです。


その起源はなんと中国!?「ピニャータ」の長い歴史

まだ真相は明らかになっていないようですが、一説ではその起源は中国にあると言われています。かつて中国では新年(旧正月)を祝う際、彩り豊かに装飾を施された牛やバッファローの形をした容器に種をぎっしりと詰めては様々な色をした棒で叩いて壊し、最後にはそれを燃やして残った灰を幸運の為に保管していたようです。

14世紀頃になると、その慣習がかの有名なマルコ・ポーロによってヨーロッパへともたらされてキリスト教の宗教行事Lent(レント;以前の記事でもご紹介しました)と融合したそうです。

「piñata」という名称の起源となったされるイタリア語「pignatta」は「earthenware cooking pot(土鍋)」や「fragile pot(壊れやすい鍋)」という意味があるそうで、当時は粘土でつくられた容器が用いられていた事に関連があるようです。さらにこのイタリア語は「pine corn(松ぼっくり)」を意味するラテン語とつながりがあるそうで、メキシコの伝統的なピニャータの形に付いているとんがり(corn)との関係性が指摘されています。
そして16世紀に大航海時代が到来する共にこの文化がメキシコにもたらされた際には、なんと既に現地に似たような風習が根付いていたようです。

皆何かを叩きたくなる衝動に駆られていたのでしょうか。その後、メキシコで広まったカトリックによって宗教との関連性を持つようになり、当時容器は「evil(悪)」であり、その中に収められた果実やキャンディは「temptation(誘惑)」を表していたようです。
また当時の伝統的な形状から飛び出ていた7つの突起は「Seven Deadly Sins(七つの大罪)」を意味していたそうですよ。


今は商業的な意味合いが強くなってきたので、ここまで深く考えてやられている方は少ないかもしれませんが、見ていてとても楽しそうな催しものだったのでいつか挑戦してみたいです。
日本でもいつか、流行るんでしょうか。

コメント

このブログの人気の投稿

競泳プール○○○杯分!スタバの驚くべき牛乳消費量

スターバックスと言えば真っ先にコーヒーを思い浮かべる方が大半かと思われますが、そこに注がれるミルクについて深く考えた事がある方はあまりいらっしゃらないかもしれません。今回は意外と知らないアメリカのスタバで大人気のコーヒー用ミルクについて解説いたします。 何が半分なのか?アメリカで人気のミルクとは  アメリカのスタバではセルフサービスコーナーに大きなミルクのボトルがおいてあります。日本のスタバと比較するとその内容量は三倍以上あるでしょうか。 その中でも、「 Half & Half (半々)」というラベルが貼られた魔法瓶に頻繁に出くわします。これは多いところでは 一つの店舗だけで2~3本おいてあるほど人気 を誇るミルクなのですが、何が半分ずつなのかと言いますと『 ライトクリーム 』と呼ばれる脂肪分が18-30%程度の生クリームを全体の50%を占めるほど加えた牛乳で、 コーヒー用に製造されたと言われています。普通の牛乳より コクが深く、まろやかな味わい を楽しむ事ができます。 なお、 スタバのセルフコーナーには他にも 「 Whole Milk (全乳)」や「 Non-Fat Milk (無脂肪乳)」、 「 2% Milk (脂肪分2%)」などが店舗によって用意されています。また、こうした セルフコーナーには常設していませんが、最近では牛乳由来ではない「 Soy Milk (豆乳)」や「 Almond Milk (アーモンドミルク)」、「 Coconut Milk (ココナッツミルク)」などもカウンターで注文することができます。 年間で競泳プール155個分!スタバが消費する牛乳  そのように新しいタイプのミルクが世間の注目を浴びてきているとは言え、それでもやはりコーヒー用ミルクとしての王道をひた走る牛乳由来のミルクの地位は揺らぎません。 このように何本ものボトルが全て満杯の状態で用意されていたとしても、朝などの通勤客が殺到する忙しい時間帯にはものの数分で空っぽになることがあり、バリスタさんたちも頻繁に補充に当たっている姿しばしば目撃します。 そうした絶大的な人気もあって、スタバではなんとおよそ 9,300万ガロン (約35,200万リットル)もの牛乳が 毎年消費されている そうです。これはオリンピッ

あなたは知ってますか?イースターの起源や祝い方

クリスマスよりも重要な立ち位置を占めるキリスト教の祝祭「Easter(イースター)」を控え、こちらアメリカでは既に一か月ほど前からウサギやひよこがスーパーの菓子売り場を占拠しています。イースターが一体何なのかを知らぬまま、色とりどりに染められた卵だけはなんとなく見覚えがある方も多いかと思いますが、今回はこの重大なイベントがどんなお祭りであるのかを徹底的に解明いたします。 実はクリスマスより古い!真相は未だ謎多き祝祭 イースターは日本では「 復活祭 」と訳されており、その名の通り キリストの復活を祝う日 になります。十字架に磔にされたキリストは埋葬されて三日後に復活を果たしたとされており、キリスト教では「 Holy Week 」と呼ばれるイースター前日までの一週間で彼の磔刑と死を記念し、「 Easter Vigil(イースター前夜) 」に該当する時間帯(前日の日没から当日の日の出まで)よりイースターの祝祭が始まるそうです。 イースターはキリスト教では最古となる祝祭で、今年のイースターは4月16日(日)で行われますが、これはカレンダー上で固定された日付ではありません。 イースターに限らずその前より開始となる一連の祝日はLunisolar(太陰暦)に従って日程が決定される為、現在世界で幅広く用いられているグレゴリオ暦とはずれが生じてしまうのだそうです。これも東方教会と西方教会で考え方が異なるようですが、西方では毎年3-4月あたりを彷徨っているようで、ただ「 Easter Sunday 」とも言われているように毎年決まって日曜日に到来するようです。 『イースター』の語源 そもそもこのイースターの語源になりますが、残念ながら私が予想していた「もっと東(east+比較級-er)」との関係性は全くもってありません。 これには諸説あるそうですが、「 Eostre 」というアングロサクソンの女神の名前に由来しているというのが有力とされています。Eostreの他にあと9個ほど別の名前を持っていたと言われるこの女神ですが、そのルーツは 全て春を意味する「Eastre」にある と考えられているそうです。私だったら自分の名前がそれほどあったなら、幾つかは忘れてしまうかもしれません。 ウサギが卵を産む!?バニーとエッグの関係性 そして最も皆さんが気になるであろ